オリーブ・オイル
日本では「イタリアン」「イタ飯(イタめし)[注 1]」等の呼び名で親しまれている。
日本で認識されている特徴としては、オリーブ・オイル、麺類、トマトを多用することが挙げられる。しかし、これはあくまでもナポリなどの南イタリアの都市で食される料理の特徴であり、北イタリアでは隣接するフランスやスイスと同様にバターや生クリームを利用した料理が多い。イタリア東部ではオーストリアやスロベニアの影響が見られる。また、シチリアなどの北アフリカに近い地域ではアラブ人やベルベル人の料理の影響を受けており、クスクス、アランチーニ、スプリなどの料理が食べられている。
概要
バルサミコ酢
総体としては、素材を生かした素朴な料理が多い。
地中海に面する地域には魚介類を用いた料理が多く、沿岸諸国以外のヨーロッパの国々で食べられることのないタコやイカも食材として使われる。しかしその一方で、北部や内陸の地域では肉や乳製品を使った料理も多く食べられる。
このようにイタリア料理は地方ごとに特徴があるため、「イタリア料理などという料理は存在しない」とする見方もある[1][2]。これは、南北に長いイタリアは地理的にも多様な特徴があることや、イタリア王国による統一まで多数の独立国家があり、その国ごとにまったく特徴の異なる、例えばナポリ料理やジェノヴァ料理といった具合に郷土料理が発達しているためである。